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「体育教師Hの話」

今日は耳毛をはさみで切ってみた。
痒くて仕方なかったのはどうやら、のび過ぎた耳毛のせいだと思って。
手さぐりではあったが、結果痒いのおさまる+若干聞こえがよくなる、という思わぬラッキーな事態に戸惑いを隠せない。
常識にとらわれずに行動した勇気の賜物だと受け止め、今後の音楽ライフに活かしたい。


さて非生産的な話はこの辺にして、今日は最悪の思い出の数々をオレの脳裏に植え付けていった中学の時の体育教師Hの話をしよう。

2.20.jpg

あれは中1の球技大会当日のことだった・・・。


体を動かすことが好きだった俺は急いで体操着に着替え、わくわくしながら校庭に出て行った。
クラス対抗サッカーの試合を心待ちにし、転がってたボールでリフティングをする。
他の生徒もだらだらしたりふざけたりして、H先生が校庭に出てくるのを待っていた。

しかし待てどもH先生はなかなか出てこない。

15分が過ぎた頃、みんないらだちはじめる。

生徒A「Hおそくね〜?試合時間どんどんなくなるじゃん!」
生徒B「何やってんだろ〜ね?」

急にオレは腹が痛くなる。(ホント弱いな・・・)
実は前の日から下痢だったのだ。

その中学では使うトイレが学年ごとに決まっていて、1年生は3階にあった。
相当な痛みを覚えていたため3階までいくはとてもしんどい。
しかも学校で大をするのは危険がいっぱいで気が引ける。

もう少し我慢することに。

ここでふとあることを思い付く。
「そういえば1階の体育準備室の隣に来賓客用の使われていないトイレがあった!あそこなら落ち着いてできる♪まだ先生来なさそうだしいったみよう。」
勇気を出し、オレは来賓客用トイレにむかった。

そこで悪夢が始まるともしらずに・・・。

やっとの思いで到着し、さてトイレのドアを開けようとしたそのときである。

ガチャ!!

「おう上田か。」

なんとH先生がトイレから出てきたのだ!
最悪だ〜!この人もここでしてたなんて!!

当然怒られると思った。
オレが来賓用のトイレに入ろうとしてたのはばれたわけだから。

しかしH氏は気まずさの方が大きかったようだった。
教師がそこで用をたすのもルール違反ないわけで、ごまかすかのようにH氏はオレに言った。

「上田ちょうどよかった。みんな待ってるだろう。準備室からゼッケンのかご持って外出てみんな並ばしといてくれ!」

隣の体育準備室からゼッケンかごを出してきて、笑顔でそれをオレにわたす。

完全にオレの便意を無視したH氏のこの行動。

ピンチ・・・どうする・・・

2.22.jpg

H氏は「私はまだ準備することがあるから」と言わんばかりに部屋に戻って行った。
ゼッケンかごとオレを置き去りにして。

腹はもう限界。
だけど、H氏は180cm以上あるとにかく恐い先生。
根性でオレは再び外に出る。

はやくみんなを並ばせて、トイレいかないと死んでしまう・・・。
「みんな並んで〜〜!先生もうすぐ来るから並んでくださ〜い!!」

腹に力をこめ叫ぶと今にも溢れ出しそうなのを必死にこらえながら。
しかし、みんなは一向に並ぼうとしない。
それもそのはず、体育委員でもないオレがみんなを並ばせる行為自体おかしいのだから。
ましてや大きな声も出せず、聞こえてないのだ。
肝心の体育委員はというと、現在女子と鬼ごっこ中。

まさに悪夢。

うっすら意識が遠のくのを感じ、もう限界!と足が勝手に再びトイレへとオレを動かした・・・。

「ジャー!!」(トイレを流す音)

やっとスッキリすることができたわけだが、オレにはまだ仕事が残っている。
早くみんなを並ばせないと先生が来てしまう!!

大急ぎで校庭に戻り、今度は大声でさけんだ。
「みんな〜、早くならんでくれ〜!!」
その時である、地鳴りのするようなH氏の怒声が鳴り響いたのは☆

「コラァ上田〜〜!!!全然並ばせられてないじゃねぇか〜〜!!!!」

そりゃそうでしょうよ〜というオレの気持ちは図らずとも表情に出てしまった☆
それを見たH氏は鬼の形相で歩み寄り、オレのかぶってた体育帽のつばをつかむと前後に力ずくでゆすりながら

「これがお前の力か〜〜!!!ああ〜〜???」

全員の視線がオレに注がれる・・・最悪・・・

生徒は全員驚いて静まりかえった。

H氏「なんで並ばせられてないんだ??上田〜??」

オレ「言ったんですけど・・・並んでもらえませんでした。」

H氏「周りのせいにするんじゃね〜〜!!」(大声で)

H氏「並ばせられなかったのは周りのせいじゃねぇぞ。お前の実力だ!リーダーの資質が問われてるんだ。それが試される機会が与えられてたんだぞ??気付いてなかったか。いいか上田〜。いくらお前がリーダーになりたくても、周りがついて行かない。まわりがそれを認めないんだよ。分かるよな?・・・まあ、人間性はなかなか変われるもんじゃないが、上田がんばれるか??」

わけ分からんよマジで。
なんでオレこんな怒鳴られてるんだろう?
なんでそこまで言われなきゃならないんだろう??

オレ「はい・・・。」

H氏「よし、がんばれるぞ〜上田!!」

オレの思考はほぼ停止していた・・・。

要するにH氏は、自分が遅れてみんなに迷惑かけたこと、その原因
がウンコだったこと、しかも来賓客用のトイレを使用してたこと全部を激烈なまでの逆ギレで口止め+ごまかそうとしていたわけである。

H氏「はい!!じゃ〜みんな並んで〜!」(さわやかに)

これがお前との力の差だと言わんばかりに生徒を迅速に整列させるH氏。
あんだけ怒鳴りゃみんなんもビビるって・・・。


H氏はみんなを座らせ、球技大会の説明を始める。

隣にいた友達「ね〜、てっちゃん、さっきなんで怒られてたの??」

オレ「分かんない・・・。みんなを並ばせられなかったからだと思う・・・。」

友達「え??てっちゃん体育委員じゃないじゃん?」

オレ「うん・・・なんか試されてたらしい・・・。」

友達「何を?」

オレ「さあ・・・。」

やっと球技大会が始められると思ったその時だ!

H氏「では、始める前にね、上田から話があります。上田!来なさい。」

ええ〜!!!
話したいこと??
しかもみんなの前で?ないですよー。
むしろ今は誰とも話したくないですよーー。涙

よく分からぬまましぶしぶ生徒たちの前へいくオレ。

H氏「上田、さっきの話。」

みんな早く球技大会を始めたいので、とにかく話し始めた。

オレ「えっと〜、さっき、みんなを整列させる時、それができなかったことを僕はみんなのせいにしちゃいました。みんなのせいにしてすいませんでした!!」

生徒全員ポカ〜ン☆
ヤバイ、あと何話せばいいんだ??
もうヤケクソだ!さっき言われたことをとりあえず言おう。

オレ「僕はみんなのリーダーになれるかの機会を気付きませんでした。いくら僕がリーダーになりたくても、みんながそれを認めません。次はちゃんと並ばせられるようにがんばります!!」

へ〜上田ってリーダーになりたかったんだ〜というみんなの冷たい視線・・・。

H氏「はい!上田に拍手〜〜!!」

みんなよく分かんないままパチパチパチ〜☆
「よ!リーダー!」誰かが茶化す。(やめてくれ〜)


元の位置に戻ったオレは、となりの友達の言葉に唯一救われるのだった。


「かっこ良かったよ、てっちゃん。」

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