「矛盾男」
オリジン弁当で、注文した弁当を待っている時のこと。
「なんかヤバい!」
そこに居合わせた客の誰もがそう思っただろう。
突然勢いよく入ってきた男。
見るからに不審者。
年齢は若そうなんだけど、とにかく全てがもうどうでもいい感じ。
頭はボサボサ、ヒゲはモシャモシャ、ジャージにサンダルという本当どうでもいい出で立ち。
何よりも表情が全てを物語っている。
まさに世捨て人のオーラ。
彼の機敏な動作にビビってオレは無意識に身構えていた。
もし突然狂って襲ってきた時は・・・
まず受け止めるフリをして右にステップをして避けよう。
そして相手が虚をつかれバランスを崩したところで思いきり頭を蹴り上げよう、うん、そうしよう。
そんなオレのチキンな考えとはウラハラに、彼は周りの人々には目もくれずもっぱら唐揚げコーナで物色。
しかもよく見ると肉ではなく、ころものかすだけをかき集めている!!
そうか、お金がないんだろな。(ちょっと親近感)
でも偉いよ、ちゃんと手にビニール袋を付けて衛生面に配慮してる。
アレ?
ビニール袋なんてあったっけ?
どこにあったんだろ??
よく見ると彼の片手にはたくさんのビニール袋が。。
え?自前?
彼は唐揚げのかすを手にレジに向かう途中、ビニール袋を新しいのに替えている。
ふ〜ん、汚らしい自分の身なりを意識してお店などに入る時はそうしているのか。
ならせめてもう少しきれいな格好すればいいのに。。
なんて考えていると、そそくさと数十円を払って出て行った。
変わった人だったな〜なんて思いながら、オレも自分の弁当をもらって店を出た。
帰りの途中、再び彼を見かけた。
公衆電話で電話をしている。
ん??
あれ、またビニール袋してる!
しかも両手!
そう、彼は極度の潔癖性だったのだ☆
いや〜、あんな汚いんだもん、潔癖性だなんて誰も気付かなかいよ〜。。
でもよく分からんよね。
すごい自己中心的だよね。
絶対矛盾してるよね。
他人の触ったものは汚くて触れないくせに、自分はどんなに汚れててもていいのかよ〜〜〜??
オレは少なからずその常識を超えた我の強さに軽く嫉妬してしまった。
ある意味すげぇロックな野郎だ♪
「もしもし〜。え?フジロックっすか。え〜こないだイギリスツアー終わったばかりじゃないすっか〜。」(電話内容妄想中)
