「パルコ」
“グランバザ〜ル!!”
のCMを見てていつも思い出すのが高校時代の国語教師“パルコ”。(本名晴子)
顔がとても個性的で、密かにみんなからいじられたい放題であった。
動き、声、話し方、仕草、どれをとっても最高に変わっていた。
授業はと言うといかにも退屈で、寝ている生徒も少なくない。
でも当の本人はお構いなし、一人熱い授業をいつも展開していた。
特に小説を扱った授業のときなどは、朗読中に完全にその世界に入り込んでしまう。
まるで芝居の読み合わせを見学させてもらってるみたいでオレは好きだった。
それまで誰の意識にも留まらない普通の国語教師だったパルコ先生。
ある日の国語の授業前の10分休憩中、思い付きでオレは教壇に立ち彼女の形態模写をしてみた。
「それでは授業を始めます、教科書168ページを開けて下さい。・・・聞いて、メロスは激怒した。『呆(あき)れた王だ。生かして置けぬ。』メロスは、単純な男であった。買い物を、背負ったままで、のそのそ王城にはいって・・・。」
数名のクラスメートからおしみない賛辞を頂戴し、オレは調子にのって“ものまねパルコ講座”なるものを即席で行った。
「いいですか、最大の特徴は鼻から口の横に流れるシワです。日本海溝のように深く深く刻み続けて下さい。」
端で聞いていた女の子もなにげに練習していたのが嬉しかった。
そうこうしていると本物登場。
また退屈な授業が始まる。
授業中すこしでもスキルを上げておこうと、オレは彼女の顔を食い入るように見ながら練習。
っと、その瞬間先生と目が合ってしまった☆(ピンチ!)
上の図の顔のまま凍り付くこと数秒。
しかし何事もなかったかのように彼女はまた教科書を読み始めた。
まさか自分の顔真似を授業中に練習されてるとまでは考えが行き着かなかったようだ。
オレは軽い罪悪感と恥かしさをおぼえ、仕方なくその授業は最後まで先生の顔真似をし続けて「もともとこういう顔です」というスタンスで乗り切る。
その日の放課後、オレは髪を切りに行った。
散髪というやつは退屈で、しかも動けないのでやることがない。
鏡の前でぼ〜っとしてるだけ。
寝てしまうのも一つの手だが、首がカックンとなって失敗や怪我につながっては困る。
仕方なくじっと鏡の中の自分を見ていた・・・。
ふとパルコと目が合ってしまった今日の出来事を思い出した。
いったいオレ、どんな顔してたんだろう??
思い出して、ちょっとやってみた。
「うわ〜〜、こりゃひでぇや。しっかしパルコって面白い顔してるよな〜。」(心の声)
っとその瞬間、再び凍り付くことに☆
髪を切ってくれてるお兄さんと鏡ごしに目が合ってしまったのだ!!
「あ、しまっ・・・」
これは恥かしい。。
お兄さんはその後明らかに不審者を見る目でオレの髪を切り続けた。



